ChatGPTでオンライン講座を作る方法|動画教材・スライドをAIで下書きして販売する完全ガイド
オンライン講座を作ってみたい。
でもテーマ選びやカリキュラム設計。
スライド作りや台本作りのハードルが高く感じていないでしょうか。
ChatGPTを使うと、これらの「考える」「文章にする」部分を大きく効率化できます。
一方で、AIにすべてを任せるだけでは、受講してもらえる講座にはなりません。
大切なのは、自分の経験や視点をベースにしながら、ChatGPTを「下書きと発想のパートナー」として使うことです。
この記事では、オンライン講座を1本作って販売開始するまでの流れを。
「テーマ決め」から「カリキュラム設計」「スライド・台本作成」「動画収録」「販売プラットフォーム選び」まで。
副業レベルで現実的に実行できるステップに分けて解説します。
難しい専門用語はできるだけ避けます。
スマホと無料ツールを前提にした現実的なやり方に絞って紹介します。
この記事で分かること
- 自分の経験やスキルをオンライン講座のテーマに落とし込む方法
- ChatGPTでカリキュラム案・スライド案・話す内容の下書きを作る具体的な手順とプロンプト例
- スマホと無料ツールを使って動画教材を収録・編集する最低限のワークフロー
- Udemyなどのプラットフォームと自社販売の違い、収益イメージと選び方
- ChatGPTで作った教材を販売するときに注意したい著作権・規約・品質面のチェックポイント
オンライン講座づくりは、最初の1本がいちばん大変です。
この記事を読み進めながら、一つずつ準備を進めていきましょう。
- ChatGPTでオンライン講座を作ると何が変わるのか
- テーマ選定とターゲット設定:売れる講座の土台をChatGPTで固める
- カリキュラムとレッスン構成をAIで設計するステップ
- スライド・台本・教材テキストをChatGPTで下書きする具体的な方法
- 動画収録と編集の基本|スマホと無料ツールで始める講座制作
- どこで売るか?オンライン講座プラットフォーム比較と収益シミュレーション
- 販売ページと集客の基本|ChatGPTでセールスコピーと告知文を下書きする
- よくある質問と注意点まとめ|ChatGPTで講座を作る前に知っておくこと
ChatGPTでオンライン講座を作ると何が変わるのか
オンライン講座づくりは、やることが多いです。
テーマ決め。
カリキュラム設計。
スライド作成。
台本づくり。
動画収録。
編集。
販売ページ作成。
このうち「考えること」と「文章を書くこと」が、もっとも時間を取ります。
ChatGPTを使うと、この部分を大きく減らせます。
一方で、すべてをAI任せにすると「薄い内容の講座」になりやすいです。
まずは、オンライン講座副業の全体像と。
ChatGPTで変えられるポイントを整理しておきます。

オンライン講座副業の基本構造(動画+スライド+販売先)
オンライン講座副業は、いくつかの要素の組み合わせです。
一つ目は「カリキュラム」です。
どんな順番で内容を教えるか。
どのレッスンで何を学べるか。
この設計図がカリキュラムです。
二つ目は「スライド・教材」です。
スライド。
PDF資料。
チェックリスト。
ワークシート。
受講者が手元に残せる教材もここに含まれます。
三つ目は「動画」です。
スライドを映しながら説明する動画。
カメラに向かって話す動画。
画面収録でツールの操作を見せる動画。
これらを組み合わせて一本の講座になります。
四つ目は「販売ページ(紹介ページ)」です。
誰向けの講座か。
どんな悩みを解決できるか。
カリキュラムの概要。
価格。
受講に必要なレベルや時間。
こうした情報をまとめたページが必要です。
最後に「販売先(プラットフォーム)」があります。
Udemyなどのマーケットプレイス。
ストアカなどの国内サービス。
自分のブログやLPで販売する自社サイト型。
どこで売るかを決めることも、副業としては重要です。
オンライン講座副業は。
この「カリキュラム」「スライド・教材」「動画」「販売ページ」「販売先」を組み合わせて。
一つの商品として成立させるビジネスと考えると分かりやすくなります。
ChatGPTで効率化できる工程と、人がやるべき工程
ChatGPTが得意なのは「言語化」と「案出し」です。
ここを中心に任せると、制作時間を大きく減らせます。
ChatGPTで効率化しやすい工程は次のとおりです。
- テーマ整理
- ターゲットとニーズの言語化
- カリキュラム案のたたき台作成
- 各レッスンの見出し案・アウトライン作成
- スライドに入れる箇条書き文の草案
- 講師が話す内容の台本の下書き
- 練習問題やミニワークのアイデア出し
- 講座紹介文や販売ページの文章案
- SNSやメルマガでの告知文案
一方で、人間が必ず担当した方がよい工程があります。
- テーマの最終決定
- 実体験や失敗談など、自分しか話せない内容の追加
- ChatGPTが出した内容の事実確認と修正
- 専門用語や数字のチェック
- 例え話が受講者に適切かどうかの判断
- 自分の声で話す動画収録
- 伝え方や話し方の工夫
ChatGPTは「すべてを代わりにやってくれるツール」ではありません。
企画や文章の「たたき台」を高速で出してくれるパートナーです。
下書きをAIに任せ。
経験やニュアンスの部分を人間側で上書きする。
この分担を意識すると、質とスピードの両方を両立しやすくなります。
どのくらい稼げるのかの目安(1講座あたりの収益イメージ)
収益は「どこで売るか」「どのジャンルか」「どれだけ集客できるか」で大きく変わります。
ここでは、あくまで「目安」としてのイメージを押さえておきます。
Udemyのようなマーケットプレイス型では。
一人の講師が生涯で数千ドル〜数百万ドルまで、非常に広いレンジの実績があります。(引用:Course Creators Academy)
一方で、多くの講師は年間1,000ドル未満の収入にとどまっているというデータもあります。(引用:sellcoursesonline.com)
あるUdemyコミュニティでは。
「1コースあたり月15〜25ドルが中央値」という声も出ています。(引用:Udemy)
また、別の事例では「1〜3時間のコースで、年間1,000〜2,000ドル程度を現実的な下限目標」とする意見もあります。(引用:BlackHatWorld)
これらを日本円にざっくり置き換えると。
1コースあたり年間数千円〜数万円程度が、多くの講師のレンジです。
上位の一部講師だけが、年間数十万円〜数百万円以上を稼いでいるイメージです。(引用:Course Creators Academy)
自社サイトで高単価講座を販売する場合は。
1本あたり数万円の講座を少人数に販売して収益を作るパターンもあります。
ただし、この場合は集客やマーケティングを自分で行う必要があります。
副業として現実的な目安としては。
- マーケットプレイス型で「1〜3万円/月」を狙う
- 自社販売も視野に入れつつ「1本高単価講座+関連講座」に広げていく
このあたりが、初期フェーズで目標にしやすいラインです。
この記事で目指すゴール
この記事のゴールは、派手な成功事例を紹介することではありません。
「初めての1本」を、実際に完成させて販売開始まで進められるようにすることです。
そのために、次の状態を目指します。
- 自分の経験やスキルから「オンライン講座向きのテーマ」を一つ決められている
- ChatGPTを使ってカリキュラム案とスライド案を作成できる
- スマホと無料ツールで動画収録と簡単な編集ができる
- Udemyなどのプラットフォームと自社販売の違いを理解したうえで、最初の販売先を選べる
- ChatGPTで作った文章をそのまま使わず、自分の言葉に直して品質チェックができる
この記事は。
「オンライン講座づくりの全体像」と「ChatGPTに任せるポイント」。
この二つをセットで理解しながら手を動かしていくためのロードマップです。
次の章から、テーマ選定とターゲット設定の具体的なステップを見ていきます。
テーマ選定とターゲット設定:売れる講座の土台をChatGPTで固める
オンライン講座でつまずきやすいのは「何を教えるか」です。
テーマが決まらないと、カリキュラムもスライドも先に進みません。
ここでは次の流れで考えます。
1つ目。
自分の経験・スキルを棚卸しすること。
2つ目。
Udemyやストアカなどで「需要があるか」をざっくり確認すること。
3つ目。
ChatGPTに「ターゲット」と「ニーズ」を文章にしてもらうこと。
4つ目。
いくつかの候補から「1本目のテーマ」を絞り込むこと。
この4ステップで。
「自分が教えられること」と「受講者が求めていること」を重ねていきます。
自分の経験・スキルの棚卸しをする
最初にやるべきことは「自分の棚卸し」です。
いきなり市場を見ても迷うだけです。
A4用紙かメモアプリを1つ用意します。
次の項目ごとに、思いつく限り書き出します。
- 職歴
- これまでの業務内容
- 担当してきたプロジェクト
- 資格・検定
- 趣味
- 長く続いている習慣
- 周りの人に「それ得意だね」と言われること
- 過去によく相談されたテーマ
ポイントは「当たり前だと思っていることも書く」ことです。
自分にとって普通でも、他の人には十分「教わりたいテーマ」になることが多いです。
書き出したら、少し整理します。
似ているものはまとめます。
例を簡単に挙げます。
- 事務職でのExcel業務 → 「Excelの時短テクニック」
- 営業経験 → 「初めての営業で意識すべきポイント」
- 趣味の写真歴10年 → 「スマホ写真の撮り方」
- 子育て経験 → 「共働き家庭のタイムマネジメント」
この段階では「売れるかどうか」は考えません。
「教えられそうなネタのリスト」を作ることだけに集中します。
Udemyやストアカで需要をざっくり確認する
次に、市場側の情報をざっくり見ます。
ここでは「深いリサーチ」まではしません。
最初の感触をつかむ程度で十分です。
Udemyを開きます。
検索窓に、さきほどの棚卸しから出てきたキーワードを入れます。
例です。
- 「Excel」
- 「営業」
- 「写真」
- 「タイムマネジメント」
出てきた講座について、次の項目だけ確認します。
- 講座の本数がどれくらいあるか
- 受講者数が多そうな講座はあるか
- 評価(★の数)はついているか
- 価格帯のおおよそのレンジ
講座数が極端に少ない場合。
需要が少ないか。
ニッチすぎる可能性があります。
逆に、講座数が非常に多い場合。
需要はあるが競合もかなり多い状態です。
この場合は「切り口の工夫」が必須になります。
同じように、ストアカ(ストリートアカデミー)もチェックします。
対面講座やオンラインライブ講座が中心ですが。
「日本語でどんなテーマが求められているか」を見るのに役立ちます。
ストアカでは。
- 開催されている講座の件数
- 受講者数
- 受講料の価格帯
- レビューの数
このあたりをざっと確認します。
このステップの目的は。
「自分の経験と近いテーマが、市場に全く無いわけではない」と確認することです。
まったく講座が存在しないテーマは、そもそも需要が少ない可能性があります。
ChatGPTで「ターゲットとニーズ」を文章化するプロンプト例
棚卸しとざっくりリサーチが終わったら。
ChatGPTに「ターゲット」と「ニーズ」を言語化してもらいます。
ここでやりたいのは。
自分の頭の中の「なんとなく」を、はっきりした文章にすることです。
まず、次のような情報をメモにまとめます。
- 自分の経験:例)事務職で10年Excelを使ってきた
- 想定する受講者:例)Excelが苦手な事務職1〜3年目の人
- 解決したい悩み:例)資料づくりに時間がかかって残業が増えている
- 講座で提供したいゴール:例)よく使う作業を時短して、定時で帰れるようになる
これをもとに、ChatGPTには次のように指示します。
「以下の情報から、オンライン講座のターゲット像とニーズを分かりやすく文章化してください。
・講師の経験:〇〇
・想定受講者:〇〇
・受講者の悩み:〇〇
・講座のゴール:〇〇
また、講座タイトル案を3つ提案してください。」
ChatGPTから返ってきた文章を読みます。
違和感があれば、自分の言葉で修正します。
このプロセスを通じて。
「誰の」「どんな悩みを」「どう解決する講座か」がはっきりします。
ここが明確になると。
あとで販売ページを書くときにもブレにくくなります。
テーマを絞り込む判断基準
最後に、候補の中から「1本目のテーマ」を決めます。
いきなり完璧なテーマを狙わなくて大丈夫です。
候補が複数ある場合。
次の観点で絞り込みます。
1つ目。
実体験がしっかりあるかどうか。
- 自分が実際にやってきたことか
- 成功だけでなく失敗談も話せるか
実体験が乏しいテーマは。
ChatGPT頼みになりやすく、内容が薄くなります。
2つ目。
競合と差別化できる切り口があるか。
- 初心者特化にする
- 30〜40代の会社員に特化する
- 時短・効率化に焦点を当てる
- 子育て中や副業中など「生活スタイル」で絞る
すでに似た講座が多いテーマでも。
対象者や切り口を絞ることで差別化できます。
3つ目。
複数講座に展開できそうか。
- 「入門編」「応用編」「実践編」に分けられそうか
- 関連テーマ(例:Excel → データ分析 → 資料作成)に広げられそうか
1本作って終わりではなく。
シリーズ化しやすいテーマを選ぶと、後から収益の土台になりやすいです。
4つ目。
自分が「話していて苦にならないテーマ」か。
オンライン講座は、内容を何度も見直します。
撮り直しも発生します。
そのときに「もう話したくない」と感じるテーマは続きにくいです。
これらの観点をもとに。
最初の1本は「自分が経験してきたこと」「ニーズがありそうなこと」「話していて苦にならないこと」が重なるテーマを選びます。
ここまで決まれば。
次のステップで、具体的なカリキュラムとレッスン構成をChatGPTと一緒に作っていけます。
カリキュラムとレッスン構成をAIで設計するステップ
テーマとターゲットが決まったら。
次は「カリキュラム」と「レッスン構成」を固めます。
ここが整理できていると。
スライド作成も台本作成も、一気にやりやすくなります。
この章では。
- ゴールから逆算して章とレッスンに分ける
- 1本あたりの動画時間と本数を決める
- ChatGPTに複数パターンのカリキュラム案を出してもらう
- 各章にワークや資料を埋め込んでいく
という流れで、具体的な設計ステップを見ていきます。
ゴールから逆算して「章」と「レッスン」に分解する
最初に決めるのは「この講座を受けたあと、受講者がどうなっていてほしいか」です。
例を挙げます。
- Excel講座なら「日常業務のよくある集計を、関数とピボットで効率化できるようになる」
- 写真講座なら「スマホで撮る日常写真が、明るさと構図を意識して見栄えするようになる」
- タイムマネジメント講座なら「1日のタスクを自分で整理して、残業を減らせるようになる」
この「ゴール」を、できるだけ具体的な行動レベルまで落とします。
次に、そのゴールに到達するまでのステップを大きく分けます。
これが「章(セクション)」になります。
例:Excelの時短講座なら。
- 第1章:前提知識と考え方
- 第2章:よく使う関数の基本
- 第3章:ピボットテーブルでの集計
- 第4章:実務でのケース別サンプル
といったイメージです。
章が決まったら。
各章をさらに小さな単位に分けます。
これが「レッスン(個別の動画)」です。
同じ例であれば。
- 第2章:よく使う関数の基本
- レッスン1:SUM・AVERAGEの基本
- レッスン2:IF関数で条件分岐
- レッスン3:VLOOKUP/XLOOKUPで検索する
というように分解します。
この「章」と「レッスン」の分解は。
ChatGPTに手伝ってもらうと効率的です。
例えば、次のような指示をします。
「テーマ:〇〇講座
受講後のゴール:〇〇
を前提に、章(セクション)を3〜5個、その中のレッスンを各3〜5個ずつ提案してください。」
出てきた案を見て。
自分の経験と照らし合わせながら、不要なものを削り、足りないものを追加します。

1動画5〜15分を目安にパート分けする
次は「1本の動画の長さ」を決めます。
おすすめの目安は「5〜15分」です。
理由はシンプルです。
- 視聴者の集中力が続きやすい
- スキマ時間で視聴しやすい
- 必要なところだけ見直しやすい
20分以上の長い動画も作れますが。
最初のうちは、1つのトピックを短めに区切った方が扱いやすいです。
カリキュラム案ができたら。
各レッスンに「想定時間」をざっと入れてみます。
- レッスン1:5分
- レッスン2:10分
- レッスン3:8分
といった形で、合計時間もざっくり見積もります。
例えば。
- 全体で2〜3時間程度
- 1章につき30〜45分程度
- レッスンは1章あたり3〜5本程度
を目安にすると。
「ボリューム不足」「多すぎて終わらない」のどちらにもなりにくくなります。
ここもChatGPTに頼れます。
「以下のカリキュラム案について、各レッスンの所要時間を5〜15分の範囲で提案し、合計時間も出してください。」
という形で指示すると。
だいたいの目安を出してくれます。
ChatGPTにカリキュラム案を複数パターン出してもらう
最初から「これが完璧なカリキュラムだ」と決める必要はありません。
複数パターンを見比べた方が、納得感のある構成にできます。
ChatGPTにお願いするときは。
最初の指示で「バリエーション」を明示します。
例です。
「テーマ:〇〇講座
受講後のゴール:〇〇
を前提に、
1)2時間前後で終わる短期集中コース
2)3〜4時間程度のじっくり解説コース
の2パターンのカリキュラム案を作成してください。
各パターンについて、章構成とレッスンタイトルだけを箇条書きで出してください。」
さらに、レベル別に分けたい場合は。
「初心者向けコース」と「中級者向けコース」で、章構成を分けて提案してください。
といった指定も有効です。
複数案が出そろったら。
- 初心者にとってステップの飛びが大きすぎないか
- 重要な内容が抜けていないか
- 自分の経験から語れる内容が中心になっているか
といった観点でチェックします。
1本目の講座では。
まずは「初心者向け」「2〜3時間程度」のベーシックな構成から始めるのがおすすめです。
ワーク・課題・ダウンロード資料を組み込む
オンライン講座の満足度を上げるには。
「見て終わり」ではなく「手を動かしてもらう」工夫が重要です。
そこで、各章に次のような要素を入れていきます。
- 簡単なワーク(やってみよう)
- チェックリスト
- テンプレート
- 練習問題
- 事例への当てはめ
例えばExcel講座なら。
- サンプルデータに関数を入れてみるワーク
- 「毎日使う関数チェックリスト」
- 自分の業務に合わせて関数を整理するシート
タイムマネジメント講座なら。
- 1日の行動を記録するワークシート
- 週次レビューのチェック項目リスト
などが考えられます。
これらの案も、ChatGPTに手伝ってもらえます。
「以下の第2章『〇〇』について、
受講者が手を動かして理解を深められるワークやチェックリストのアイデアを5個提案してください。
できるだけ具体的な手順も書いてください。」
といった形で依頼します。
出てきた案の中から。
- 今の自分でも用意できるもの
- 受講者にとって手間が少なく、効果が高いもの
を選びます。
ダウンロード資料は、最初から完璧でなくてかまいません。
シンプルなExcelファイルやPDFから始めて。
受講者の反応を見ながら、少しずつ追加していくイメージで十分です。
ここまでで。
- ゴールから逆算した章構成
- 5〜15分前後のレッスン単位
- 複数パターンから選んだカリキュラム案
- 章ごとに入れるワークや資料のイメージ
が整います。
次の章では。
このカリキュラムをもとに、スライド・台本・教材テキストをChatGPTで下書きする具体的な流れを見ていきます。
スライド・台本・教材テキストをChatGPTで下書きする具体的な方法
カリキュラムが決まったら。
次はスライドと台本、教材テキストを形にしていきます。
ここでよく起きる悩みがあります。
「スライドにどこまで書けばいいか分からない」。
「話す内容とスライドの役割の違いが分からない」。
この章では。
- スライドに書く量の目安
- ChatGPTへの指示の分け方
- 具体例や練習問題の出し方
- 最後に人間がチェックすべきポイント
を順番に整理します。
1スライド=1メッセージで構成を整理する
最初に決めるのは「スライドの役割」です。
スライドは「情報を詰め込む場所」ではありません。
受講者が内容を追いやすくする「道しるべ」です。
基本ルールは次のとおりです。
- 1スライド=1メッセージ
- 見出し+3〜5行程度の短い文章
- 詳しい説明は「話す内容」と「別資料」で補う
例えば、レッスンの内容が次のような流れだとします。
- IF関数の考え方
- 基本的な構文
- よくある使用例
- 実務での活用パターン
この場合。
1つのスライドに全部詰め込むのではなく。
- スライド1:IF関数でできること
- スライド2:IF関数の基本構文
- スライド3:よくある使用例
- スライド4:実務での活用パターン
というように分けます。
各スライドには。
- 見出し
- 補足の箇条書き(3〜5行)
だけを書きます。
「スライドには要点だけ」。
「細かい説明は口頭と教材テキスト」。
この分担を最初に決めておくと。
ChatGPTへの指示も出しやすくなります。
ChatGPTに「スライド用箇条書き」と「話す用スクリプト」を分けて作らせる
次に、ChatGPTへの指示の出し方です。
ポイントは「用途を分けて依頼すること」です。
同じ内容でも。
- スライド用の短い箇条書き
- 話す用の詳しいスクリプト
この2種類を別々に作ってもらいます。
例として、1つのレッスンを想定します。
レッスンテーマ:IF関数の基本
レッスンのゴール:簡単な条件分岐を自分で組めるようになる
このときの指示例です。
【ステップ1:スライド用】
「次のレッスンについて、スライド用の箇条書きだけを作成してください。
・レッスンテーマ:IF関数の基本
・レッスンゴール:簡単な条件分岐を自分で組めるようになること
スライドは4枚を想定してください。
各スライドについて
1)スライドタイトル
2)本文の箇条書き(3〜5行、1行は短く)
を出力してください。」
【ステップ2:話す用スクリプト】
「先ほど出力したスライド構成をもとに、
講師が話す用のスクリプトを作成してください。
各スライドごとに、
・話し始めの一言
・説明の本文
・まとめの一言
を含めてください。
口頭で話す想定なので、難しい言葉は避けてください。」
このように。
「スライド」と「話す内容」を切り分けて依頼します。
出てきた内容は、そのまま使わなくてかまいません。
自分の言い回しに近づけるように調整します。
重要なのは。
「ゼロから考える」のではなく。
「たたき台をもとに、自分の言葉に直す」ことです。
例え話・ケーススタディ・練習問題をAIに案出しさせる
オンライン講座の理解度を高めるには。
抽象的な説明だけでなく。
具体的な場面や数字があると効果的です。
ただし、例え話やケーススタディを毎回自力で考えるのは大変です。
ここもChatGPTにサポートしてもらいます。
コツは「受講者の属性をはっきり指定すること」です。
例です。
「次のレッスン内容について、
30代の事務職会社員を想定した具体例を3つ提案してください。
・レッスンテーマ:IF関数の基本
・受講者の前提:Excelは独学。関数はほとんど使ったことがない。
各具体例について、
1)シチュエーション
2)どんなデータを扱っているか
3)IF関数でどう解決できるか
を簡潔に説明してください。」
マーケティング系の講座なら。
「マーケティング未経験の30代会社員を想定して、
‘ペルソナ設定’の具体例を2つ提案してください。」
といった形で、受講者像をセットで伝えます。
練習問題も同様です。
「レッスンの内容を理解できているかを確認するための練習問題を3問作成してください。
初心者向けに、ステップを追って解けるようにしてください。
各問題について、模範解答も提示してください。」
出てきた例の中から。
「自分の経験とも合っているもの」を選び。
必要に応じて数字やシチュエーションを調整します。
こうすることで。
受講者にとって「自分ごと」としてイメージしやすい講座になります。
最終チェックで必ず人間が行うべきポイント
ChatGPTで下書きができても。
そのまま公開してはいけません。
オンライン講座として販売する以上。
次の3点は必ず人間がチェックします。
1つ目。
専門用語や内容の正しさ。
- 用語の定義が正しいか
- 実務で使って問題ない説明か
- 法律や制度に関わる内容は最新の情報か
気になる点は、必ず一次情報や公式サイトで確認します。
2つ目。
著作権的にグレーな引用が混ざっていないか。
- 有名な書籍やウェブ記事の表現に似すぎていないか
- 図や表をそのまま真似していないか
- 素材として使う画像やフォントが商用利用可能か
ChatGPTが出した例や文章が。
どこかのコンテンツに似ている可能性もゼロではありません。
気になる表現は、自分の言葉に言い換えます。
3つ目。
自分の経験がきちんと反映されているか。
- 自分が実際にやってきた流れと矛盾していないか
- 自分で説明するときに違和感がないか
- 実際に失敗したポイントやコツが盛り込まれているか
ChatGPTが作った下書きだけでは。
どうしても「一般論」に寄ってしまいます。
ここに「自分ならではの視点」を足すことで。
オンライン講座としての価値が出てきます。
最後に、スライドと台本を通しで読みます。
「この説明で、初めて学ぶ人がついてこられるか」。
「自分が受講者でも、最後まで聞きたいと思えるか」。
この視点で見直します。
ここまでできれば。
スライド・台本・教材テキストの土台は整います。
次の章では。
この教材を実際の「動画」にするための収録・編集の流れを整理します。
動画収録と編集の基本|スマホと無料ツールで始める講座制作
オンライン講座というと。
高いカメラや本格的な照明が必要だと思いがちです。
実際はそこまで必要ありません。
スマホと無料ツールがあれば、十分に「売れるレベル」の講座は作れます。
ここでは。
- 最低限そろえておきたい機材と環境
- スライドを使った画面収録のやり方
- 無料編集ツールでやるべき最低限の編集
- どうしても動画が難しい場合の代替案
を順番に整理します。
必要な機材と環境の最低ライン
まずは「これだけあれば始められる」というラインを確認します。
機材は次の3つです。
- スマホ または Webカメラ付きPC
- マイク(有線イヤホンのマイクでも可)
- 必要に応じて、簡易照明
カメラはスマホで問題ありません。
最近のスマホは、オンライン講座に十分な画質があります。
PCで画面収録中心の講座を作る場合。
講師の顔を出さないなら、カメラは必須ではありません。
声だけでも講座は成立します。
マイクは「聞き取りやすさ」に直結します。
内蔵マイクでも録音はできますが。
可能であれば、有線イヤホンのマイクや、手ごろなUSBマイクを使うと安心です。
環境面では、次の点だけ意識します。
- 静かな部屋を選ぶ
- エアコンや外の騒音が少ない時間帯に録る
- 背景は白い壁やシンプルな棚など、情報量が少ない場所にする
顔出しありで撮る場合。
- 逆光を避ける
- 窓に対して斜め前から光が当たる位置に座る
- 顔が暗くなる場合は、デスクライトなどで少し手前から照らす
このレベルの工夫で、見やすさと聞きやすさは大きく変わります。
高価な機材は「必要になったら考える」で十分です。
最初の1本は、手元の機材で作ってみることを優先します。

画面収録+スライド講義の撮り方
オンライン講座では「スライド+声」の形式が扱いやすいです。
操作説明がある講座では「画面操作+声」も組み合わせます。
基本的な流れは次のとおりです。
- PowerPointやGoogleスライドでスライドショーを開く
- 画面全体またはウィンドウを録画する
- 台本を見ながら、スライドに合わせて話す
画面録画の方法は、主に3パターンあります。
- WindowsやMacの標準機能を使う
- Zoomなどのオンライン会議ツールで録画する
- OBS Studioなどの無料ソフトを使う
標準機能の例です。
- Windows:Xbox Game Bar(Win+Gキー)から画面録画が可能
- Mac:ショートカット(Shift+Command+5)で画面収録が可能
使い慣れているオンライン会議ツールがある場合。
Zoomで一人ミーティングを立ち上げて。
画面共有しながら録画する方法もあります。
- Zoomを起動
- 新規ミーティングを開始
- スライドを画面共有
- レコーディングボタンを押して話し始める
という流れです。
自分の顔も一緒に映したい場合は。
「スライド+顔の小さいウィンドウ」の形で録画できます。
OBS Studioは少し設定が多いですが。
画面収録と音声録音をまとめて管理できる無料ソフトです。
PC操作が得意な人は選択肢になります。
大事なのは「自分が一番ストレスなく扱える方法」を選ぶことです。
録画方法に時間を使いすぎないようにします。
Canva・CapCutなど無料編集ツールで最低限やるべき編集
録画が終わったら、動画を編集します。
とはいえ、副業レベルであれば「最低限」で十分です。
無料ツールの例として。
- CapCut(PC版・スマホ版あり)
- Canvaの動画編集機能
このあたりを使えば、基本的な編集はできます。
最低限やっておきたい編集は次の3つです。
1つ目。
冒頭と末尾の不要部分のカット。
録画開始直後や。
録画終了前の無音部分を削ります。
これだけでも視聴者の印象がかなり変わります。
2つ目。
明らかな言い間違いのカット。
大きな間違いをした部分だけ。
前後を少しだけ切り取ります。
完璧を目指す必要はありません。
多少の「あ、言い直しますね」は、そのままでも問題ありません。
3つ目。
音量の調整。
全体の音量が小さすぎる。
部分的に急に大きくなる。
こういった箇所を整えます。
BGMやテロップは「入れすぎない」のがポイントです。
- BGMは小さく1曲だけにする
- 重要なキーワードだけ、シンプルなテキスト表示にする
- 派手なアニメーションや効果音は最小限にする
オンライン講座の目的は「楽しさ」より「理解しやすさ」です。
装飾に時間をかけすぎると、本題の準備がおろそかになります。
最初の講座では。
- カット
- 音量調整
- 簡単なテキスト表示
この3つができていれば十分です。
音声のみ講座・スライドPDF販売など動画以外の形も検討する
どうしても動画撮影のハードルが高い場合もあります。
顔出しに抵抗がある。
自宅の環境が整いにくい。
長時間の録画が難しい。
その場合は、動画以外の形も検討できます。
選択肢の例です。
1つ目。
音声講座+スライドPDF。
- スライドをPDFで配布
- 音声はスマホアプリやPCで録音
- 受講者には「スライドを見ながら音声を聞いてもらう」形式
2つ目。
PDF教材+テキスト講座。
- スクリーンショットや図解を含むPDFを用意
- 解説テキストを別ファイルで配布
- 動画なしで「資料と文章」で学べるようにする形式
3つ目。
音声+簡易動画の組み合わせ。
- 音声だけ録音
- Canvaなどで簡単なスライド風動画に音声を載せる
- 実質的には「静止画+音声」の動画として納品する
どの形式でも。
大事なのは「受講者にとって内容が理解しやすいかどうか」です。
オンライン講座=必ずしも「顔出しフル動画」ではありません。
自分の得意なスタイルと環境に合わせて。
始めやすい形式からスタートすれば問題ありません。
1本目の講座で。
動画形式か音声形式か。
自分に合うパターンを試してみるのも一つの方法です。
次の章では。
作成した講座を「どこで売るか」を決めるために。
主要なオンライン講座プラットフォームの特徴と収益イメージを整理します。
どこで売るか?オンライン講座プラットフォーム比較と収益シミュレーション
オンライン講座ができたら。
次に決めるのは「どこで売るか」です。
販売先によって。
- 集客をどこまで任せられるか
- 手数料がどれくらいかかるか
- 価格の付け方や売り方
が変わります。
ここでは。
- マーケットプレイス型と自社サイト型の違い
- 主要プラットフォームの比較表
- 月1〜3万円を目指す収益イメージ
- 初めての1本をどこで出すかの目安
を整理します。
マーケットプレイス型と自社サイト型の違い
オンライン講座の販売方法は、大きく2つに分かれます。
- マーケットプレイス型
- 自社サイト型
マーケットプレイス型は。
Udemyやストアカのように「講座が集まる大型サイト」に出品する形です。
特徴は次のとおりです。
- プラットフォーム側に既に受講者が集まっている
- 検索やランキング、キャンペーンで見つけてもらいやすい
- その代わり、販売価格の一定割合を手数料として支払う
- セール価格が自動的に適用されることも多い
集客の多くをプラットフォームに任せられる代わりに。
利益率はやや低くなります。
自社サイト型は。
WordPressやノーコードサービスを使って。
自分のサイトやページで講座を販売する方法です。
例としては。
- WordPress+LMSプラグイン(LearnDashなど)
- MOSHのような個人向けサービス販売プラットフォーム
があります。
特徴は次のとおりです。
- 手数料は比較的抑えられる(決済手数料など)
- 価格や販売方法を自由に決めやすい
- 一方で、集客は自分で行う必要がある
- サイト運用や決済設定の手間が発生する
「集客を任せて手数料を払うか」。
「集客も自分でやる代わりに、売上の取り分を増やすか」。
この違いが大きなポイントです。
主要プラットフォーム比較表(手数料・集客力・向いている人)
ここでは、代表的な3つの選択肢を比べます。
- Udemy(録画型講座のマーケットプレイス)
- ストアカ(オンライン・対面講座のプラットフォーム)
- MOSH(レッスンや講座を個人で販売できるサービス)
それぞれの特徴を、ざっくり比較します。
主要オンライン講座プラットフォーム比較表
| プラットフォーム名 | 初期費用 | 手数料目安(概略イメージ) | 集客力 | 主な講座スタイル | 向いている人のタイプ |
|---|---|---|---|---|---|
| Udemy | 0円 | 受講者流入経路により売上の約37〜63%が講師取り分※ | 高い | 録画講座(オンデマンド) | 録画コンテンツを量産したい人。海外含め広く販売したい人。 |
| ストアカ | 0円 | 受講料の約10〜30%前後(プランや集客経路による) | 中〜高 | ライブ講座(オンライン・対面)、一部録画 | 日本語で少人数レッスンやワークショップをしたい人。 |
| MOSH | 0円 | 決済手数料+サービス手数料(有料プランで手数料優遇あり) | 中 | ライブ講座、録画講座、サービス販売 | 自分のブランド名で講座やサービスをまとめて販売したい人。 |
※Udemyは、受講者が講師のクーポンから購入した場合と、Udemy側の広告や自然流入から購入した場合で、講師の取り分が大きく変わります。
マーケットプレイス型(Udemyやストアカ)は。
「プラットフォーム内での検索」や「メール配信」「セール施策」などの恩恵を受けられます。
MOSHや自社サイト型は。
SNSやブログ、メルマガなど、外部からの集客が前提です。
月1〜3万円を目指す収益シミュレーション
次に。
副業として現実的なラインである「月1〜3万円」を例に、ざっくり計算してみます。
ここでは、分かりやすくするために。
細かい為替レートや税金は一旦置いておきます。
ケース1:Udemyで録画講座を販売する場合
前提を次のように仮定します。
- 講座の表示価格:3,000円
- Udemyのセール時に、多くの受講者が1,200円前後で購入すると仮定
- 講師取り分:売上の50%前後と仮定(実際はクーポンや集客経路で変動)
この場合。
- 受講者1人あたりの講師取り分:およそ600円前後
月1万円を目指すなら。
- 10,000円 ÷ 600円 ≒ 約17人
月3万円を目指すなら。
- 30,000円 ÷ 600円 ≒ 約50人
の受講者が必要、という目安になります。
1本の講座でこの人数を継続的に集めるのは簡単ではありません。
複数講座を作り。
全体でこの人数を目指す形が現実的です。
ケース2:自社サイトやMOSHで販売する場合
前提を次のように仮定します。
- 講座価格:10,000円(サポートや特典付きの少し高めの講座)
- 決済手数料・サービス手数料などを差し引いた講師取り分:売上の80%と仮定
この場合。
- 受講者1人あたりの講師取り分:8,000円
月1万円を目指すなら。
- 10,000円 ÷ 8,000円 ≒ 1.25人
つまり、月1〜2人の受講で到達できます。
月3万円を目指すなら。
- 30,000円 ÷ 8,000円 ≒ 約4人
となり、月3〜4人の受講が必要です。
ただし、自社サイトやMOSHの場合は。
この数の受講者を自分で集客する必要があります。
ブログ。
SNS。
メルマガ。
他のサービスからの導線づくり。
こうした活動が前提になります。
まとめ
- マーケットプレイス型
- 低単価・多数に売っていくモデル
- プラットフォーム内での発見性が武器
- 自社サイト型
- 高単価・少人数でも成り立つモデル
- 集客と信頼づくりが課題
副業として安定させるには。
一つの講座だけに依存せず。
- マーケットプレイスでベーシック講座を出す
- 自社サイトで応用編やコンサル付き講座を出す
といった組み合わせも有効です。
最初の1本はどこで出すのがおすすめか
では、実際に「初めての1本」を出すとき。
どこを選ぶのがよいでしょうか。
大きく分けると、次の基準になります。
マーケットプレイス型がおすすめの人
- 集客やマーケティングにはまだ自信がない
- まずは「講座を作って出してみる」経験を積みたい
- すでにある受講者の流れに乗りながらテストしたい
- 海外を含めた広い層にも届く可能性を試したい
この場合は、Udemyやストアカで。
ベーシックな内容の講座を1本作るところから始めます。
自社サイト型・MOSHなどがおすすめの人
- すでにブログやSNSで情報発信をしている
- フォロワーやメルマガ読者がある程度いる
- オンライン講座を「自分のブランド商品」として育てたい
- 価格や販売方法を自由に設計したい
この場合は。
MOSHのようなサービス販売プラットフォームや。
自分のWordPressサイトでの販売も選択肢になります。
初心者への現実的な提案
多くの副業初心者にとっては。
- 1本目:Udemyやストアカのようなマーケットプレイスで、ベーシック講座を出す
- 2本目以降:反応の良かった内容をもとに、自社サイトやMOSHで応用編・実践編を検討する
という流れが現実的です。
まずは「講座制作〜販売まで完走する経験」を優先します。
そのうえで。
自分に合った販売先や組み合わせを、少しずつ調整していくイメージが安全です。
次の章では。
販売ページと集客をどのように設計し。
ChatGPTでセールスコピーや告知文を下書きするのかを整理します。
販売ページと集客の基本|ChatGPTでセールスコピーと告知文を下書きする
講座を作っても。
販売ページと集客が弱いと、受講者は集まりにくいです。
逆に言うと。
内容が同じでも「紹介の仕方」で申し込み数は大きく変わります。
ここでは。
- 販売ページに入れるべき基本要素
- ChatGPTで下書きを作るときのプロンプト例
- SNS・メルマガ告知文をテンプレ化する方法
- 口コミ・レビューを増やすための工夫
を具体的に整理します。
オンライン講座の販売ページに必要な要素
販売ページは「講座の内容紹介」だけでは不十分です。
受講者が知りたい情報を、順番に並べてあげることが大事です。
最低限、次の要素を押さえます。
- ターゲットと悩み
- この講座で得られる変化
- カリキュラム概要
- 受講に必要なレベル・時間・受講形式
- 講師プロフィール
順番に見ていきます。
1. ターゲットと悩み
最初に「誰向けか」をはっきり書きます。
例です。
- Excel作業に時間がかかっている事務職1〜3年目の方へ
- 副業のためにブログを始めたいが、何から書けばいいか分からない方へ
次に「どんな悩みを持っているか」を短くまとめます。
- 毎月のレポート作成に数時間かかってしまう
- 関数を使うのが苦手で、手作業が多くなっている
- ブログを始めたいが、記事ネタが思いつかない
ここがはっきりしていると。
読者は「自分向けかどうか」をすぐ判断できます。
2. この講座で得られる変化
次に、「受講後にどう変わるか」を書きます。
- よく使う集計作業を、関数とピボットテーブルで短時間で終えられるようになる
- 毎月の定例レポートをテンプレ化し、作成時間を半分にできる
- ブログ記事のネタ出しと構成作りが自分でできるようになる
具体的な行動レベルで書くのがポイントです。
「スキルが身につきます」だけでは弱いです。
3. カリキュラム概要
次に、講座の中身を概要レベルで示します。
- 第1章:前提となる考え方
- 第2章:基本操作・基本機能
- 第3章:実務を想定した事例
- 第4章:応用と今後のステップ
というように、章ごとのタイトルと簡単な説明を並べます。
細かいレッスン名まですべて書く必要はありません。
「どんな流れで学べるか」が伝われば十分です。
4. 受講に必要なレベル・時間・受講形式
受講のハードルを具体的に伝えます。
- 想定レベル:Excelの基本操作(入力・保存)ができる方向け
- 講座時間:合計約2時間半(1本5〜15分の動画×12本)
- 受講形式:録画講座(好きな時間に視聴可能)
- 必要なもの:ExcelがインストールされたPC
「自分でもついていけるか」。
「いつ、どれくらい時間を用意すればよいか」。
これをイメージできるようにします。
5. 講師プロフィール
最後に、講師の簡単なプロフィールを入れます。
- 経歴(どんな仕事をしてきたか)
- そのテーマに関する実務経験年数
- 受講者に伝えたいこと
長い経歴紹介は不要です。
「なぜこの人がこの講座を教えているのか」が伝われば十分です。
ChatGPTで販売ページの下書きを作るプロンプト例
販売ページの文章は、いきなり完璧を目指さなくて大丈夫です。
ChatGPTに「たたき台」を作ってもらい、あとから整えます。
事前に、次の情報をメモにしておきます。
- ターゲット
- 悩み
- 講座のゴール(得られる変化)
- カリキュラム概要
- 受講時間・形式
- 講師プロフィールの要約
これをもとに、次のように指示します。
「次の情報をもとに、オンライン講座の販売ページ用の文章の下書きを作成してください。
・講座タイトル:〇〇
・ターゲット:〇〇
・悩み:〇〇
・受講後に得られる変化:〇〇
・カリキュラム概要:第1章〇〇、第2章〇〇…
・受講時間と形式:〇〇
・講師プロフィール:〇〇
必要な要素は、
1)冒頭の導入文
2)ターゲットと悩みの説明
3)この講座で得られる変化
4)カリキュラム概要
5)受講に必要なレベル・時間・形式
6)講師プロフィール
の順番で書いてください。
トーンは丁寧でビジネス寄り、誇大表現は避けてください。」
出力された文章を、次の観点で修正します。
- 自分の言い回しに合うように整える
- 実際にできないことは削るか弱める
- 重要なポイントが抜けていないか確認する
また、要約コピーだけを作らせたい場合は。
「上記と同じ情報をもとに、
100文字前後のキャッチコピー案を3つ作成してください。」
というように依頼します。
販売ページの本文と、短いキャッチコピーを組み合わせると。
講座の印象を一気に伝えやすくなります。
SNS・メルマガ告知文をテンプレ化しておく
販売ページができたら。
次は「見てもらうための導線」を用意します。
SNSやメルマガでの告知文は。
あらかじめテンプレート化しておくと便利です。
ここでもChatGPTが使えます。
事前に、次の情報を整理しておきます。
- 講座タイトル
- 誰向けか
- どんな悩みを持っている人か
- 講座で得られる変化
- 販売ページURL
これをもとに、媒体ごとに指示を分けます。
Twitter(X)用の例
「次のオンライン講座について、
Twitter(X)向けの告知文を100〜140文字で5パターン作成してください。
・講座タイトル:〇〇
・ターゲット:〇〇
・悩み:〇〇
・講座で得られる変化:〇〇
・URL:〇〇
誇大表現は避け、丁寧すぎないが丁寧寄りのトーンにしてください。」
Instagram投稿・ストーリーズ用の例
「同じ講座について、Instagramの投稿文として使える告知文を作成してください。
・本文は300〜400文字程度
・冒頭でターゲットと悩みが分かるように
・途中で学べる内容を箇条書きで
・最後に『プロフィールのリンクから詳細を確認してください』という一文を入れてください。」
メルマガ用の例
「同じ講座について、メルマガ1通分の案内文を作成してください。
・件名案を3つ
・本文は600〜800文字程度
・読者の現状の悩み→講座でできること→カリキュラム概要→申し込み案内
の流れにしてください。」
こうして作った告知文は。
少し手直しして保存しておきます。
- 講座販売開始時
- セール実施時
- 新しいレビューが増えたタイミング
など、複数回使い回すことができます。
口コミ・レビューを増やすための工夫
オンライン講座は、口コミとレビューが重要です。
レビューが増えるほど、初めての受講者も安心して申し込みやすくなります。
受講者が自発的にレビューを書いてくれることもありますが。
「一言添えてお願いをする」だけで、件数は増えやすくなります。
フォローアップメールの例
講座受講後に、次のようなメールを送ります。
「このたびは『〇〇講座』をご受講いただきありがとうございます。
講座の内容はお役に立ちましたでしょうか。
もしよろしければ、受講してみて感じたことをレビューとして一言だけでもご記入いただけますと大変うれしく思います。
今後の講座改善の参考にさせていただきます。」
ポイントは。
- お礼を先に伝える
- 「一言だけでも大丈夫」とハードルを下げる
- 改善のために使うことを明示する
です。
アンケートと組み合わせる
レビューと同時に、簡単なアンケートフォームを用意するのも有効です。
- 受講前に悩んでいたこと
- 役に立ったレッスン
- 追加してほしい内容
- 全体の満足度
これらを聞いておくと。
講座の改善ポイントが見えやすくなります。
好意的なコメントは。
本人の許可を得たうえで。
販売ページや告知文の中で「受講者の声」として引用することもできます。
口コミやレビューは。
一度にたくさん集める必要はありません。
最初の数名の受講者に丁寧に対応し。
1件ずつ積み上げていくイメージで十分です。
次の章では。
ChatGPTで教材を作るときによくある不安や疑問を整理し。
著作権・規約・品質面で注意したいポイントをFAQ形式でまとめます。
よくある質問と注意点まとめ|ChatGPTで講座を作る前に知っておくこと
オンライン講座を作ろうとすると。
内容そのもの以外にも、不安が出てきます。
- 専門知識はどこまで必要か。
- 顔出しは必須なのか。
- AIが書いた文章をそのまま使ってもよいのか。
- 著作権やプラットフォーム規約は大丈夫か。
ここでは、よくある質問と注意点を整理します。
「リスクを理解したうえで、安心して一歩を踏み出せる状態」を目指します。
よくある質問(FAQ)
Q1:専門知識が浅くても講座は作れるか
結論としては「内容による」です。
- 初心者向けの入門講座
- 自分が数年かけて身につけた基礎レベル
この範囲であれば、第一歩としては十分です。
ただし、次のようなテーマは注意が必要です。
- 医療・法律・投資など、人の人生に大きく影響する分野
- 国家資格レベルの専門性が求められる分野
この場合。
自分の専門性が足りなければ、無理に講座化しない方が安全です。
講座を作るときは。
- 自分が実際に経験してきたことだけを教える
- 「専門家として断定する」のではなく「自分の実践例として紹介する」
- 重要な判断は専門家に相談するように案内する
このラインを守ると、リスクを抑えやすくなります。
Q2:顔出しや実名は必須か
必須ではありません。
多くの講座で、次のような形が使われています。
- スライド+音声のみ(顔出し無し)
- ニックネームや屋号での講師名
- 手元だけ、画面だけを映した動画
顔出しをすると「信頼感」が上がりやすい側面はあります。
一方で、プライバシーや本業との兼ね合いから、顔出しを避ける講師も少なくありません。
まずは「顔出し無し」で始めてみる。
扱うテーマや受講者の反応を見てから、必要に応じて顔出しを検討する。
この順番でも問題ありません。
Q3:ChatGPTの文章をそのまま教材にしてもよいか
おすすめは「そのまま使わないこと」です。
理由は三つあります。
- 誤情報や古い情報が混ざる可能性がある
- どこかのWeb記事や書籍の表現に似てしまうリスクがある
- 自分らしい言葉や経験が反映されにくい
実務的には次の流れが安全です。
1.ChatGPTで構成案や下書きを出してもらう。
2.自分の経験や事例を入れて、説明の順序や表現を調整する。
3.専門用語や数字、制度は必ず自分で確認する。
「AIのたたき台+自分の頭での検証・編集」。
この組み合わせを前提にすれば、教材の質と安全性を両立しやすくなります。
Q4:ChatGPTで作った教材は商用利用してもよいか
一般的な前提として。
ChatGPTの出力(Output)の権利は利用者側に帰属するとされています。
つまり、出力を商用利用すること自体は許可されています。
ただし、ここで注意点があります。
- 既存の書籍やWeb記事と内容・表現が偶然似てしまう可能性はゼロではない
- 他人の作品名・歌詞・ニュース記事などを「続き書いて」などと指示し、そのまま公開すると著作権侵害になり得る
- 画像やデザインなど、別ツールと組み合わせる場合は、そのツール側の利用規約も確認が必要
実務的には次のように運用するのが安全です。
- ChatGPTの出力は「自分の文章の素材」として扱う
- そのままコピペではなく、自分の言葉と構成に作り直す
- 他人の著作物を前提にしたプロンプト(例:特定の本や記事の丸写しを求める)は避ける
AI利用そのものは認められていても。
「最終アウトプットの責任」は講師にあります。
Q5:Udemyなどのプラットフォーム規約でAI利用は問題にならないか
多くのプラットフォームは。
AIツールの利用を全面的に禁止しているわけではありません。
一方で、次のようなルールが設けられているケースがあります。
- 著作権を侵害するコンテンツの禁止
- 誤解を招く表現や虚偽情報の禁止
- 低品質な自動生成コンテンツの大量投稿の禁止
- 学習体験を損なうコンテンツの禁止
また、AI利用に関するガイドラインを別途用意しているサービスもあります。
そのため。
- Udemyなど各プラットフォームの最新の利用規約
- コンテンツポリシー
- AIポリシーがあればその内容
を、講座公開前に必ず確認してください。
特に注意したいのは次の2点です。
- 「これはAIで作りました」と表記する義務があるかどうか
- AI生成コンテンツに関する品質基準や禁止事項が明示されていないかどうか
規約は随時更新される可能性があります。
講座を追加・更新するときも、定期的に確認する習慣を持つと安心です。
ChatGPT活用で特に注意したいポイント
ChatGPTをオンライン講座制作に使うとき。
特に押さえておきたい注意点を整理します。
1.誤情報が混ざるリスクがある
ChatGPTは。
それらしく整った文章を出す一方で。
事実と異なる情報を混ぜてしまうことがあります。
特に注意したい領域です。
- 法律・税金・社会保険などの制度
- 医療・健康・投資に関する具体的な助言
- 最新のサービス仕様や料金
これらは、必ず公式サイトや一次情報で確認してください。
2.他者コンテンツに似すぎた構成や表現にならないようにする
AIに「〇〇のUdemy講座のような構成で」と指示すると。
構成や表現が既存講座とよく似てしまう可能性があります。
リスクを避けるために。
- 特定の講座名や書籍名を直接なぞる指示は避ける
- 参考にした講座がある場合は「共通する要素」と「自分ならではの要素」を分けて整理する
- カリキュラムと説明文は、自分の経験と視点を入れて再構成する
「市場のニーズを参考にしつつ、自分の言葉に落とし込む」。
このバランスを意識してください。
3.個人情報や企業秘密を入力しない
ChatGPTにプロンプトを入力するとき。
- 実名
- 具体的な企業名
- 社内資料の内容
- 顧客名やプロジェクト名
などの「機密性が高い情報」は書かない方が安全です。
オンライン講座の例やケーススタディを作るときも。
- 実在の企業名は伏せる
- 特定の個人を連想できる情報は加工する
- クライアントワークの場合は、契約上の守秘義務も確認する
といった配慮が必要です。
これから講座制作を始める人へのロードマップまとめ
最後に。
ここまでの内容を「具体的な行動ステップ」にまとめます。
ステップ1:テーマとターゲットを決める
- 自分の経験・スキルを棚卸しする
- Udemyやストアカでざっくり需要を確認する
- ChatGPTで「誰のどんな悩みを解決する講座か」を文章化する
ステップ2:カリキュラムとスライド案をChatGPTで下書きする
- ゴールから逆算して章とレッスンに分ける
- 1動画5〜15分を目安に構成する
- ChatGPTに複数パターンのカリキュラム案を出してもらう
- スライド用箇条書きと話す用スクリプトを別々に作成する
ステップ3:動画を収録し、無料ツールで編集する
- スマホやPC、イヤホンマイクと静かな部屋を用意する
- 画面収録+スライド講義を基本形にする
- CapCutやCanvaで、カットと音量調整を中心に最低限の編集をする
ステップ4:販売プラットフォームを選び、販売ページを整える
- Udemyなどマーケットプレイス型か、MOSHや自社サイト型かを検討する
- ターゲット・悩み・ベネフィット・カリキュラムを整理し、ChatGPTで販売ページ案を作る
- SNSやメルマガ用の告知文をテンプレ化しておく
ステップ5:少しずつ改善しながら、2本目・3本目の講座につなげていく
- 初期受講者からアンケートとレビューを集める
- 受講者のつまずきポイントをもとに、スライドや説明を修正する
- 反応の良かったテーマや章をもとに、応用編・別テーマの講座を企画する
ChatGPTは。
オンライン講座制作の「面倒な下準備」を大きく減らしてくれるツールです。
一方で、最終的な責任と価値は、講師であるあなたの経験と判断にあります。
リスクと注意点を押さえたうえで。
まずは小さく1本、講座を形にしてみてください。
そこから得られるフィードバックが、次の講座づくりと副業の土台になっていきます。


