40代会社員がChatGPT×Canvaで始めたデザイン副業体験談|ゼロから月1万円を目指すまで
「デザインのセンスなんてないし、もう40代だし。今から始めても遅いかもしれない。」
そんなふうに感じて、副業の情報だけを眺めて終わっていないでしょうか。
この体験談では、普通の40代会社員だった私が、PhotoshopもIllustratorも使えない状態から「ChatGPT×Canva」を頼りに、少しずつデザイン副業を形にしていった流れをまとめました。
一気に月10万円を目指した話ではありません。
まずは「ゼロから月1万円を目指すまで」に絞った、現実的なプロセスです。
この記事で分かること
- デザイン未経験の40代会社員が、ChatGPTとCanvaをどう組み合わせて副業に使い始めたか
- 最初の1か月で取り組んだ「練習方法」とポートフォリオづくりの具体的なステップ
- クラウドソーシングで初案件を取るまでにやった準備と、応募数・収入のイメージ
- 40代ならではの悩み(時間・体力・家族)と、その中で続けるために工夫したポイント
- これからChatGPT×Canvaでデザイン副業を始めたい人が、今日からできる小さな一歩の例
「センスがないから無理」と決めつける前に、40代からでも現実的に試せる一つのパターンとして、読み進めてみてください。
この体験談で分かることと「40代×デザイン副業」の現実
40代・未経験でも狙える金額のラインをそろえる
最初にお伝えしておきたいことがあります。
この体験談は、20代デザイナーの成功ストーリーではありません。
登場するのは、普通の40代会社員です。
本業はデザインとは関係のない職種です。
PhotoshopもIllustratorも使えませんでした。
そんな状態からスタートして目指した金額は「月1万円前後」です。
最初から月10万円や20万円を狙ったわけではありません。
理由はシンプルです。
本業がある40代にとって、時間も体力も限られているからです。
家族がいれば、家事や育児の時間も必要です。
その中で現実的に狙えるのは「月数千円〜月1万円」だと判断しました。
この金額なら、平日30〜60分と休日の一部でも到達しやすいからです。
この記事では、この「現実ライン」を前提に話を進めていきます。
使ったツールと副業の全体像をざっくり共有する
この体験談で使ったメインツールは3つです。
1つ目は ChatGPT です。
バナーに入れるキャッチコピー案を出すときに使いました。
デザインの方向性を言語化するときにも使いました。
2つ目は Canva です。
デザイン制作のほとんどはCanva上で行いました。
テンプレートをベースにしながら、色・フォント・レイアウトを調整しました。
3つ目は クラウドソーシングサービス です。
実際に案件を受注したのは、クラウドソーシング経由です。
プロフィール作成や提案文にもChatGPTを活用しました。
まとめると、
- ChatGPT:言葉・アイデア・構成のサポート
- Canva:実際のデザイン制作
- クラウドソーシング:仕事を受ける場所
という役割分担で進めています。
「月10万」ではなく「月1万円前後」をゴールにした理由
今の副業界隈では、「月10万円」「会社員以上の収入」といった言葉をよく見かけます。
ただ、40代で本業が忙しい人にとって、これはかなりハードルが高い数字です。
デザインも未経験。
副業も初めて。
そんな状態からいきなり月10万円を目指すと、次のようなことが起こりやすくなります。
- 無理なスケジュールで体力が続かない
- 高望みしすぎて「成果が出ない」と途中でやめてしまう
- 学習コストが大きく、家族との時間が削られすぎてしまう
そこで、この体験談では「まずは月1万円前後」をゴールに設定しました。
この金額なら、
- 平日のスキマ時間と休日の一部でも現実的に到達しやすい
- 小さく成功体験を積み上げられる
- 本業や家族とのバランスを崩しにくい
と感じたからです。
この「無理をしないゴール設定」が、40代からのデザイン副業では特に重要なポイントだと思います。
記事全体の流れ(ロードマップ)を先にイメージしておく
ここから先は、実際のプロセスを順番に追いかけていきます。
ざっくりとした流れは次の通りです。
- スタート時点の状態を知る
40代会社員として、どれくらい時間と体力に余裕があったのか。
デザインスキルやツール経験はどの程度だったのか。 - ChatGPTとCanvaの練習をする
まずは1か月ほどかけて、ツールに慣れる期間をつくりました。
Canvaのテンプレでバナーを作り、ChatGPTで文章やアイデアを出してもらう練習です。 - ポートフォリオを用意する
サンプル作品をいくつか作り、見せ方を整えました。
クラウドソーシングに載せられる形にまとめています。 - クラウドソーシングに登録して応募を始める
プロフィール文や提案文をChatGPTでたたき台にしながら、実際に応募していきました。 - 初案件を受注し、少しずつ収入を増やしていく
小さな案件から始めて、月数千円〜月1万円前後のラインを目指しました。
この記事では、この流れを「40代・デザイン未経験」の視点から、できるだけ具体的に書いていきます。
自分の状況と照らし合わせながら、「どこから真似できそうか」を考えながら読み進めてみてください。
プロフィールとスタート時点のスキル・環境|40代会社員のリアル

40代男性会社員としてのプロフィール
今回紹介する方は、40代前半の男性会社員です。
職種は営業と企画の中間のようなポジションです。
新規提案の資料を作ったり、社内外の打ち合わせに出たりします。
いわゆる「デザインの専門職」ではありません。
家庭では、既婚で子どもが1人という状況です。
共働きで、家事も一部を担当しています。
「時間も体力も昔ほど余裕がない」という、よくある40代のイメージに近いと思ってください。
1日のタイムラインと自由時間の少なさ
平日のタイムラインは、おおよそ次のようなイメージです。
朝は6時半ごろに起床します。
身支度と簡単な朝食をとり、子どもの準備も手伝います。
7時半すぎに家を出て、通勤電車で約1時間かけて職場に向かいます。
出社はだいたい8時半〜9時の間です。
日中は打ち合わせとメール対応、資料作成などでほぼ埋まっています。
定時は18時ですが、平均すると1〜2時間ほど残業が発生します。
会社を出るのは19時〜20時前後になることが多いです。
帰宅はだいたい21時前後です。
帰宅後は、夕食をとり、子どもの宿題を見たり、翌日の準備をしたりします。
家事も一部を分担しているため、完全に自由になるのは22時以降です。
就寝は24時前後です。
こうしてみると、平日に「まるごと自由な時間」はほとんどありません。
デザイン経験ゼロとツールのスタート地点
スタート時点でのデザイン経験は、ほぼゼロでした。
学生時代に美術を本格的に学んだこともありません。
PhotoshopやIllustratorは、名前を知っているだけの状態です。
ソフトをインストールしたこともありませんでした。
ある程度使い慣れていたのは、PowerPointくらいです。
「なんとなくスライドを作れる」レベルでした。
Canvaについては、副業を意識し始めたときに初めて知りました。
とりあえず無料アカウントを作っただけの段階からのスタートです。
テンプレートを少し触ってみて、「なんとなくおしゃれになりそう」という印象を持った程度でした。
ChatGPTは、すでに軽く使ったことがありました。
調べ物や、メール文の下書きに少し使ったことがある程度です。
ただ、「仕事道具」として本格的に使った経験はありません。
プロンプトの書き方も、深くは理解していませんでした。
つまり、
- デザイン経験はゼロ
- 専門ソフトは未経験
- CanvaとChatGPTは「名前を知っていて、少し触ったことがある」
このくらいの状態からスタートしたということになります。
副業に使えた時間の目安
副業に充てられる時間も、最初から多くはありませんでした。
平日は、仕事と家事・育児を終えたあとに、30〜60分ほどが限界でした。
それ以上やろうとすると、睡眠時間が削れすぎてしまいます。
具体的には、
- 22時〜22時30分までの30分だけ
- 22時〜23時までの1時間だけ
といった形で「短い枠」を確保するイメージです。
休日は、家族との予定を優先しながら、2〜3時間程度を副業時間に回しました。
午前中の1〜2時間、もしくは子どもが寝たあとに1時間など、細切れで時間を取っています。
「毎日3時間、副業に集中できる」という状況ではありません。
むしろ、「細切れ時間をどう積み上げるか」が課題でした。
この体験談は、こうした制約のある40代会社員が、
- 限られた時間
- デザイン未経験
- ツールもこれから
という条件の中で、ChatGPT×Canvaを使ってデザイン副業を形にしていったプロセスになります。
次のパートでは、なぜ数ある副業の中から「デザイン副業×ChatGPT×Canva」を選んだのか、その理由を整理していきます。
なぜ「ChatGPT×Canvaのデザイン副業」を選んだのか
最初に検討した副業の候補たち
副業を始めようと思ったとき、最初から「デザイン一択」だったわけではありません。
いくつかの候補を並べて、ざっくり比較するところから始めました。
最初に候補に挙がったのは、このあたりです。
- ライティング副業(ブログ記事・コラム作成)
- ブログ・note運営
- 動画編集
- デザインテンプレ販売 など
ライティング副業は、「日本語は毎日使っているし、やれそう」という感覚がありました。
ただ、文字単価が低い案件も多く、「時間のわりに報酬が伸びにくい」という不安もありました。
ブログやnote運営は、「資産になる可能性がある」点は魅力でした。
一方で、収益化まで数か月〜1年単位で時間がかかるケースも多く、40代からのスタートとしては腰が引けました。
動画編集は、需要の高さを感じつつも、ハードルが高いと感じました。
編集スキルの習得に時間がかかりそうなこと。
自宅のPCスペックでどこまで対応できるか不安だったこと。
この2点がネックになりました。
デザインテンプレ販売も気になっていました。
ただ、「最初からテンプレを売るレベルのデザイン力はない」と感じていたため、まずは受託案件から始めようと考えました。
このように候補を並べたうえで、「今の自分でも、比較的早く形にできそうなものは何か」を考えました。
それでも「ChatGPT×Canvaのデザイン副業」を選んだ理由
いくつかの候補を比較した結果、「ChatGPT×Canvaのデザイン副業」に決めました。
理由は、大きく3つあります。
1つ目は、「短時間でも1点ずつ成果物を作れる」からです。
バナーやアイキャッチ画像は、1枚ごとに仕事が区切れます。
平日の30分や、休日の1時間でも「1つ完成させる」という達成感を得やすいと感じました。
2つ目は、Canvaのテンプレートがある安心感です。
完全にゼロからデザインを考える必要はありません。
テンプレートのレイアウトをベースに、色やフォント、写真を差し替えるところから始められます。
「空っぽのキャンバスから作る」のではなく、「たたき台から整える」感覚で進められるのは大きなメリットでした。
3つ目は、ChatGPTを組み合わせることで「文章まわりの負担を減らせる」と感じたからです。
バナーやヘッダーに入れるキャッチコピー。
サービスの特徴をまとめた短い説明文。
色や雰囲気の方向性を言語化した指示文。
こうしたテキスト部分をChatGPTに手伝ってもらえることで、デザイン初心者でも「何をどう配置するか」が考えやすくなりました。
「デザインは自信がないけれど、文章ならある程度直せる」
そんな自分の特性とも相性が良かったのだと思います。
あえて選ばなかった他の副業ジャンル
一方で、「今の自分には合わない」と判断してあえて外したものもあります。
例えば、動画編集です。
スキルの伸びしろは大きそうですが、
- 学習にまとまった時間が必要そう
- PCスペックの問題が出やすい
- 納期がタイトな案件も多い
といった点を考えると、平日も疲れが残る40代には少し重いと感じました。
高額なオンラインスクールも検討しました。
ただ、「まずは小さく始めたい」という思いが強かったため、数十万円単位の投資は見送りました。
ブログ・note運営も、今でも魅力を感じています。
ただ、「すぐに成果が数字で見えにくい」という点がネックでした。
まずは「自分の作業が誰かに選ばれる感覚」を持ちたかったので、クラウドソーシングでの受託を優先しました。
このように、「挑戦したい気持ち」と「現実的に続けられるかどうか」を天秤にかけながら、あえて外したジャンルもあります。
ChatGPT×Canvaと相性の良いデザイン副業の具体例
最後に、「ChatGPT×Canvaの組み合わせで、実際にどんな仕事ができるのか」を具体的に挙げておきます。
私が実際に取り組んだもの、あるいは「今後やってみたい」と感じているものは、次のような内容です。
- ブログやメディア向けのアイキャッチ画像制作
- SNS広告やキャンペーン用のバナー画像制作
- YouTubeチャンネル用のサムネイルデザイン
- 会社や個人のプレゼン資料のデザインサポート
- 規約を守ったうえでの、オリジナルCanvaテンプレート制作・販売
これらはすべて、ChatGPTとCanvaの組み合わせと相性が良い領域です。
ChatGPTで、
- ターゲットに刺さりそうなキャッチコピー案を出してもらう
- 文章量や構成のバランスを調整してもらう
- 色や雰囲気の方向性をテキストで整理してもらう
Canvaで、
- その文章を実際のレイアウトにはめ込む
- テンプレートをベースに、配色やフォントを整える
- 画像素材を選び、全体の印象を調整する
この分担を意識すると、「デザイン未経験でも一歩踏み出せる」感覚が強くなりました。
次のパートでは、実際にどのように練習し、ポートフォリオを作っていったのか。
1か月目の具体的な動きを、時系列で見ていきます。
1か月目|ChatGPTとCanvaの練習&ポートフォリオづくり

1〜2週目|まずはCanvaとChatGPTに「慣れる」期間にする
最初の2週間は、案件には一切応募しませんでした。
やったことは「ツールに慣れること」だけです。
平日は1日30〜60分。
休日は1〜2時間程度。
すべて「練習時間」として使いました。
最初に取り組んだのは、Canvaの基本操作です。
- 既存テンプレートを開いてみる
- 色を変えてみる
- フォントを変えてみる
- 画像を別の写真に差し替えてみる
この4つだけを、ひたすら繰り返しました。
1日1デザインでも構いません。
とにかく「触る」回数を増やすことを意識しました。
次に、ChatGPTの練習も並行して行いました。
例えば、こういったプロンプトです。
「30代女性向けのダイエットブログ用バナーに合うキャッチコピーを5パターン出してください」
「副業ブログのアイキャッチに入れる短いフレーズを10個出してください」
「オンラインセミナー告知バナーのレイアウト案を、テキストベースで3パターン教えてください」
出てきた案をそのまま使うのではなく、
- 気に入ったフレーズだけをメモする
- 長すぎるものは自分で短く直す
- 合いそうなキーワードだけ抜き出す
という形で、「材料」として使いました。
この時期のゴールは、
- Canvaでテンプレートを崩さずに編集できること
- ChatGPTから「使えそうな案」を引き出せる感覚をつかむこと
この2つだけに絞りました。
3〜4週目|サンプル作品づくりを始める
3〜4週目からは、「作品として人に見せられるレベル」を目指し始めました。
ここでも、まだ案件応募はしていません。
やったことは、大きく3つです。
1つ目は、テーマを決めてサンプル作品を作ることです。
- ブログ用アイキャッチ
- SNS投稿用バナー
- プロフィールヘッダー
など、実際にありそうな用途を決めました。
例えば、
- 「在宅ワークの始め方」というブログのアイキャッチ
- 「オンラインセミナー開催告知」のSNSバナー
- 「フリーランスライター」のTwitterヘッダー
といったイメージです。
2つ目は、「仮の依頼内容」をChatGPTに作ってもらうことです。
例えば、次のようにお願いしました。
「クラウドソーシングでよくありそうな、ブログアイキャッチ制作の依頼文を作ってください」
「オンライン講座の告知バナーを作りたいクライアントの依頼内容を、具体的に書いてください」
こうして作った「仮の依頼文」をもとに、
- どんなターゲットか
- どんな雰囲気が合いそうか
- どんなコピーを入れるべきか
を自分なりに整理し、Canvaでデザイン案を作っていきました。
3つ目は、ChatGPTに「改善ポイント」を聞くことです。
作ったデザインを言葉で説明して、こう聞きました。
「こんな構成のバナーを作りました。改善できそうなポイントを3つ教えてください」
- 文字量が多すぎないか
- 強調したい言葉がはっきりしているか
- 色の組み合わせがターゲットに合っているか
こうした観点でフィードバックをもらい、再度Canva上で修正しました。
この繰り返しで、少しずつ「見せられる形」に近づけていきました。
ポートフォリオの形をどう整えたか
1か月目のゴールは、「最低限のポートフォリオ」を用意することでした。
完璧な作品集ではなく、「今の実力を見せられる程度」で十分と割り切りました。
具体的には、次のような形でまとめました。
- Canvaで作った作品をPNG画像で書き出す
- 画像を1ページに一覧で並べる
- Notionに貼り付けて、簡易ポートフォリオページを作る
それぞれの作品の下には、短い説明文も添えました。
- 想定したクライアントや用途
- ターゲット層(例:30代女性向け、副業初心者向けなど)
- デザインのポイント(色・フォント・レイアウトなど)
これらの説明文も、まずはChatGPTにたたき台を書いてもらい、自分で修正しました。
クラウドソーシングに登録したときは、
- NotionのポートフォリオページURL
- 代表的な作品の画像数点
をプロフィールや応募文から見せるようにしました。
「まだ実案件はないけれど、ここまで作れます」という示し方です。
1か月目で作れた作品数の目安
1か月目に作れた作品数の目安は、次のようなイメージです。
- ブログ・note用アイキャッチ:5点前後
- SNS投稿バナー:5点前後
- SNSヘッダーやカバー画像:3〜5点前後
合計で、だいたい10〜15点ほどになりました。
平日は1日1点作れない日もあります。
休日にまとめて2〜3点作る日もあります。
大切にしたのは、「毎週少なくとも2〜3点は増やす」というペースです。
この1か月で、
- Canva操作への慣れ
- ChatGPTへの依頼の仕方
- 自分なりの「デザインの好み」
が少しずつ見えてきました。
次のステップでは、このポートフォリオをもとに、実際の案件に応募していきます。
そのための準備として、「プロフィール」と「提案文」の整え方に進んでいきます。
2〜3か月目|クラウドソーシングで初案件を獲得するまで
利用したクラウドソーシングと登録時に意識したこと
2か月目から、ようやくクラウドソーシングに登録しました。
使ったのは、クラウドワークスとココナラです。
メインはクラウドワークスにしました。
理由は「案件数が多く、バナーやアイキャッチの募集が見つけやすい」と感じたからです。
ココナラは、「自分のサービスを出品する場所」としてまずは様子見にしました。
最初から両方でがっつり動くより、クラウドワークス中心にしたほうが管理しやすいと判断しました。
登録時に意識したのは、次の2点です。
「デザイン一本のプロではなく、ChatGPTとCanvaを活用する40代会社員」であること。
「実績ゼロでも、サンプル作品と誠実さで勝負する」という姿勢を前面に出すことでした。
ChatGPTで作ったプロフィール文・自己紹介文の整え方
プロフィール文は、最初から自分だけで書こうとしませんでした。
まずはChatGPTでたたき台を作りました。
たとえば、次のように依頼しました。
「40代男性会社員で、ChatGPTとCanvaを使ったバナー制作を始めたばかりです。
クラウドワークスのプロフィール文の草案を書いてください。」
出てきた文章は、そのままだと少し大げさでした。
ですので、次のような調整をしました。
- 実績ゼロなのに「多数実績あり」と書いてある部分を削る
- できることと、これから勉強中のことを分けて書く
- 「丁寧なやり取り」「納期厳守」など、自分が守れる約束だけを残す
最終的なプロフィール文では、
- 40代会社員であること
- ChatGPT×Canvaでバナーやアイキャッチを作っていること
- サンプル作品があること
- 平日夜と休日の対応が中心であること
を率直に書きました。
盛りすぎないこと。
でも、弱みだけにならないこと。
このバランスを意識して整えました。
ポートフォリオの見せ方と「得意テイスト」の伝え方
サンプル作品は、Notionにまとめたポートフォリオページを使いました。
クラウドワークスのプロフィールには、そのURLを1つ貼りました。
さらに、プロフィール画面の画像欄には、代表的な3〜4点だけを登録しました。
パッと見で「この人はこういうテイストが得意そうだ」と分かるようにするためです。
得意なテイストも、シンプルに書きました。
- シンプルで読みやすいビジネス寄りバナー
- 副業・在宅ワーク・キャリア系のアイキャッチ
- 落ち着いた色味の大人向けデザイン
などです。
「何でもできます」とは書きませんでした。
むしろ「このあたりが得意です」と絞ったほうが、クライアントもイメージしやすいと考えました。
この「得意テイスト」の文章も、最初はChatGPTに案を出してもらい、そこから削っていきました。
ChatGPTを使った提案文の作り方
案件への応募文も、最初からChatGPTを使いました。
まず、案件ページの「タイトル」と「募集文」をコピーします。
それをChatGPTに貼り付けて、こう依頼しました。
「この案件に応募する提案文の草案を書いてください。
実績はまだ少ないですが、サンプル作品があります。
丁寧なやり取りと、修正にも対応する姿勢を伝えたいです。」
出てきた文章は、かなりきれいです。
ただ、そのままだと「テンプレっぽさ」が強くなります。
そこで、次のような修正を自分で加えました。
- 自分の言い回しに近い表現に置き換える
- 実績を誇張している部分を削る
- 「即日対応」「24時間対応」など、守れない約束は消す
- 案件ごとに「この案件に応募した理由」を1〜2行だけ自分で書き足す
こうすることで、ChatGPTの便利さを活かしつつ、「ちゃんと本人が書いている感」を出すようにしました。
応募数と受注率の現実
2〜3か月目での応募状況は、おおよそ次のようなイメージです。
- 2〜3週間で応募した件数:15件前後
- クライアントから返信が来た件数:4件前後
- 実際に受注につながった件数:1〜2件
数字だけを見ると、「かなり落ちている」印象です。
ただ、クラウドソーシングではこれがごく普通だと感じました。
最初のうちは、
- 応募しても無反応
- 他の応募者に決まりました、というお知らせのみ
ということが続きます。
それでも、応募文を少しずつ改善しながら、「1日1件〜2日に1件」のペースで応募を続けました。
「10件応募して1件返事が来たら良いほう」という感覚に、少しずつ慣れていきました。
初案件の内容と単価感
初めて受注できた案件は、「ブログ記事用のアイキャッチ画像作成」でした。
- 依頼内容:既存ブログのアイキャッチを3点作成
- 使用ツール:Canva(クライアントもCanva利用想定)
- 単価:3点で3,000円(1点あたり約1,000円)
- 納期:5日程度
ChatGPTは、主にキャッチコピー案の作成と、色や雰囲気のアイデア出しに使いました。
- 記事タイトルを貼り付ける
- 記事の要約を簡単に書いてもらう
- それをもとに、バナーに入れる短いフレーズ案を出してもらう
この流れで、複数案を用意し、その中から自分で「これが一番合いそう」と思うものを選びました。
時給換算すると、準備も含めて決して高いとは言えません。
それでも、「誰かからお金をいただいてデザインを納品した」という事実はとても大きな一歩でした。
この初案件をきっかけに、
- 提案文の書き方
- 修正対応のやり取り
- 納品データの渡し方
など、「実務でしか学べないこと」が一気に増えていきました。
次のパートでは、こうして得られた経験を踏まえて、
どのように時間の使い方や案件の選び方を見直していったのかを整理していきます。
収入の推移と作業時間|ゼロから月1万円を目指すまでの数字
1か月目|収入0円でも「必要な期間」と割り切る
1か月目の収入は0円でした。
ここは「稼ぐ月」ではなく「準備と練習の月」と決めていました。
平日の夜に30〜60分。
休日に1〜2時間。
トータルで月に15〜20時間ほどは、練習に使っています。
やったことは、ほぼ次の2つだけです。
Canvaの操作練習。
ChatGPTを使ったキャッチコピーづくりと、レイアウトのアイデア出しです。
この段階では、時給を考えないようにしていました。
「ここで慣れておけば、次の月が軽くなる」という位置づけです。
2か月目|初案件で数千円レベルの収入が発生
2か月目から、クラウドソーシングでの応募を始めました。
この月に受注できた案件は、だいたい2〜3件です。
内容は、ブログ用アイキャッチやSNSバナーが中心でした。
1件あたりの単価は、おおよそ1,000〜3,000円の範囲です。
たとえば、
- ブログのアイキャッチ3枚で3,000円
- SNSバナー2枚で2,000円
- プロフィールヘッダー1枚で1,500円
というイメージです。
合計すると、この月の収入は5,000円前後でした。
作業時間は、
- 平日:30〜60分を週3〜4日
- 休日:2〜3時間を1〜2日
というペースです。
月全体では、だいたい20〜25時間ほどでした。
時給に直すと、200〜300円程度になります。
数字だけを見ると「安い」と感じると思います。
ただ、この月は「案件の流れを体験する月」と割り切りました。
応募の手順。
クライアントとのやり取り。
修正対応。
こうした実務の感覚がつかめた時期です。
3か月目以降|月5,000〜1万円前後を行き来するフェーズ
3か月目以降は、少しずつリピートと紹介が増えてきました。
同じクライアントから、別バナーの追加依頼をもらうケースも出てきます。
このあたりから、月の収入は5,000〜1万円前後を行き来するようになりました。
たとえば、
- バナー制作:月4〜5件
- アイキャッチ制作:月4〜6件
合計で8〜10件くらいのペースです。
1件あたりの単価も、少しずつ上がっていきました。
最初は1,000円台中心でしたが、2,000〜3,000円台の案件も増えていきます。
作業時間は、
- 平日:30〜60分を週4日前後
- 休日:2〜3時間を1〜2日
というペースをキープしました。
月換算では、25〜30時間ほどです。
収入が8,000〜1万円くらいなら、時給にすると300〜400円台という感触です。
「数字としてはまだ高くない」
「でも、0からお金が生まれている」
そんな段階だと捉えていました。
ここから先は、
- 単価を少しずつ上げる
- セット商品にして1件あたりの単価を高くする
- 得意ジャンルを絞ってリピートを増やす
といった工夫で、時給を上げていくイメージになります。
ChatGPTと自分の役割分担|どこを任せて、どこを自分でやったか
収入と時間を考えるうえで大事だったのが、「ChatGPTに任せる部分」と「自分でやる部分」を分けることでした。
ざっくりした役割分担は、次のようなイメージです。
- テキストや構成案
→ ChatGPTに任せる - デザインの最終形
→ 自分で決める
具体的には、
- キャッチコピーの案出し
- バナーに入れる文章の候補出し
- デザインの方向性(落ち着いた雰囲気、明るい雰囲気など)の言語化
といった「ことばの部分」はChatGPTに任せました。
一方で、
- 色の組み合わせの最終決定
- フォントの選び方と調整
- 文字の大きさや余白のバランス
- 画像やアイコンの選定
といった「見た目の最終調整」は自分でやりました。
理由はシンプルです。
クライアントが「いい」と感じるのは、最終的な見た目です。
ここを丸ごとAIに任せると、細かい違和感に気づきにくくなります。
ChatGPTは、考えるスピードを上げるための相棒。
最終的な判断は自分。
この線引きをしたことで、
- 作業時間を短くしつつ
- クライアントからの評価も落とさない
というバランスが取りやすくなりました。
次のパートでは、こうして積み上げたデザイン副業で、
メンタル面や働き方にどんな変化があったのかを振り返っていきます。
やって良かったこと・大変だったこと・40代ならではの気づき

良かったこと|「デザインは無理」という思い込みが外れた
一番大きかったのは、「自分はデザインなんてできない」という思い込みが少しずつ外れたことです。
CanvaのテンプレートとChatGPTのアイデアがあれば、「ゼロからの発想力」がなくても形になると実感できました。
「色を変えるだけ」「フォントを変えるだけ」から始めても、立派な一歩だと分かりました。
小さな改善を重ねるうちに、「もう1パターン作ってみよう」という前向きな気持ちも生まれました。
本業にも良い影響が出ました。
社内資料の表紙や、スライド1枚目の見栄えがはっきり良くなりました。
「資料が見やすくなった」と言われる回数も増えました。
これは昇給と直結する話ではありません。
それでも、「仕事が丁寧な人」という印象づくりにはつながったと感じています。
もう一つの良かった点は、「自分の成果物が目に見える形で残ること」です。
バナーやアイキャッチは、作れば作るほど「作品フォルダ」が増えていきます。
フォルダを開けば、自分がやってきたことが一目で分かります。
数字だけではなく、画面に並んだ作品を見て、「少しは成長したかもしれない」と思えること。
これが、40代になってからの学びとして大きなモチベーションになりました。
大変だったこと|平日の疲れと家族との時間のバランス
もちろん、良いことだけではありません。
一番の壁は、平日の「疲れ」です。
仕事が忙しい日もあります。
残業で帰宅が遅くなる日もあります。
そんな日は、「パソコンを開く気力が出ない」ということが何度もありました。
「毎日コツコツ作業する」という理想は、現実には崩れる日が多かったです。
1週間ほとんど手をつけられない週もありました。
それでも、完全にやめないために、次のようなルールを決めました。
- どうしても無理な日は「今日は休み」と割り切る
- 代わりに、週末に1〜2時間だけ集中する日を作る
- 「毎日」は目標にしない
もう一つ大変だったのは、家族との時間の調整です。
とくに子どもがいる家庭では、夜の時間は貴重な「家族タイム」でもあります。
自分だけがパソコンに向かっていると、家族からすれば「いつも画面を見ている人」に見えてしまいます。
そこで、次のような話し合いをしました。
- 週に◯日は、夜の30分だけ副業時間に使わせてほしい
- その代わり、別の日は家族の時間を優先する
- 子どもが寝たあとだけ作業する
完全にうまくいくわけではありません。
それでも、「家族にも分かるルール」を決めたことで、少しずつ協力を得られるようになりました。
40代ならではの悩み|体力と「今さら感」との付き合い方
40代だからこその悩みも、はっきりありました。
まず、体力の問題です。
パソコン作業が続くと、目の疲れや肩こりを感じやすくなりました。
20代のころのようには、夜遅くまで作業を続けられません。
そこで、次のような工夫をしました。
- 1時間作業したら、5〜10分は席を立つ
- スマホだけで作れる作業は、ソファやベッドで少し楽な姿勢で行う
- 夜遅くまでやらず、24時までには必ず寝る
もう一つは、「今さら新しいことを始めて大丈夫か」という不安です。
デザインは若い人のほうがセンスがあるのではないか。
40代から始めても、競争に勝てないのではないか。
そんな気持ちが、何度も頭をよぎりました。
ただ、実際に案件をこなしていく中で、見えてきたこともあります。
- クライアントが求めているのは「超おしゃれなアート作品」だけではない
- 「読みやすい」「情報が分かりやすい」シンプルなデザインにも需要がある
- ビジネス資料やサービス紹介など、40代の社会人経験が活きる場面も多い
年齢はマイナスだけではなく、プラスにも働きます。
「40代だからこそ分かる感覚」が、デザインの方向性の判断に役立つこともありました。
気づきと反省|無理なく続けるために決めたこと
続けてみて分かったのは、「最初から高単価を狙いすぎないほうがいい」ということです。
いきなりバナー1枚1万円の案件を狙うより、
- まずは低〜中単価で経験を積む
- 作業の流れに慣れる
- 自分の得意パターンをつくる
この順番のほうが、精神的にも安定しました。
また、Canvaのテンプレートについても、重要な気づきがありました。
テンプレをそのまま使い、ほとんどアレンジせずに「オリジナル」として販売する行為は、規約違反になる可能性があります。
「テンプレ丸パクリで量産するだけ」の案件には、意識的に近づかないようにしました。
- 有料テンプレをそのまま転売しない
- 商用利用のルールを確認する
- 自分なりのレイアウトや配色を加えて、きちんと「自分の作品」にする
このあたりは、「稼げれば何でもいい」という感覚で続けると危険です。
40代であればなおさら、信用を失うリスクは避けたいところです。
振り返ってみると、
- 体力や時間には限りがある
- だからこそ、無理なやり方は長続きしない
- ルールを決めて、安全な範囲でコツコツ積み上げる
この3つが、40代でChatGPT×Canva副業を続けるうえでの「現実的な答え」だと感じています。
次のパートでは、こうした経験を踏まえて、
これから40代でデザイン副業を始めたい人が、どんなステップで動くと良いかをまとめていきます。
まとめ|40代からChatGPT×Canvaでデザイン副業を始めたい人へのアドバイス
この体験談から分かった「成功パターン」の要約
40代からChatGPT×Canvaでデザイン副業を始めるなら、「いきなり稼ぐ」より「土台づくり」から入ったほうが安全です。
この体験談を振り返ると、うまくいきやすい流れはだいたい次の3ステップでした。
1つ目は「1か月は練習とポートフォリオに使う」ことです。
最初の1か月で、Canvaの操作練習とサンプル作品づくりに集中しました。
ここを飛ばして急いで応募しても、プロフィールも作品も弱く、自分でも自信が持てません。
2つ目は「最初は低単価でもいいので、0→1の実績を作る」ことです。
最初の案件は、単価も時給も正直高くありませんでした。
それでも、「お金をいただいて納品した」という事実が、次の一歩への大きな自信になりました。
3つ目は「少しずつ単価と案件の質を上げていく」ことです。
いきなり高単価を狙うのではなく、リピートや評価を積み上げながら、単価が高い案件に少しずつ挑戦しました。
この「小さく上げていく」やり方なら、40代でも無理なく続けやすいと感じました。
始める前に押さえたい最低限の注意点
一方で、「やり方を間違えると危ないポイント」もあります。
最低限、次のことだけは始める前に確認しておいたほうが安心です。
1つ目は「オリジナルデザインの重要性」です。
Canvaのテンプレートをそのまま使って、ほとんどアレンジせずに販売するのは危険です。
商用利用の条件や、テンプレートの扱いについては、必ず公式のヘルプや規約を読んでおく必要があります。
2つ目は「各サービスの利用規約の確認」です。
Canvaだけでなく、クラウドソーシングサイトや販売サイトにも、それぞれルールがあります。
出品方法・禁止行為・著作権の扱いなどを、ざっくりでも良いので一度目を通しておきましょう。
3つ目は「短期間で大きく稼げる話に飛びつかない」ことです。
テンプレを量産するだけで高収入、というような話にはリスクが伴います。
40代からの副業だからこそ、信用を失う行為は避けたいところです。
「少し時間はかかるけれど、まっとうな稼ぎ方かどうか」を基準にすることが大切です。
今日からできる小さな一歩の提案
最後に、「今この瞬間からできる小さな一歩」を3つだけ挙げます。
どれか1つでも、やってみたいものを選んでみてください。
1つ目は「ChatGPTにバナー用のキャッチコピー案を出してもらう」ことです。
例えば、「在宅ワークのブログ用バナーのキャッチコピーを10個考えてください」と依頼します。
良さそうなフレーズを1つ選ぶだけでも、「デザインの中身を考える」練習になります。
2つ目は「Canvaで1枚だけサンプルバナーを作ってみる」ことです。
細かいことは気にせず、テンプレートを選んで、色と文字だけ変えてみます。
それだけでも、「自分にも1枚作れた」という感覚が得られます。
3つ目は「ポートフォリオ用のフォルダやページを作る」ことです。
パソコンやクラウドに「portfolio」というフォルダを作り、今日作った1枚目を保存します。
後から作品を追加していけば、そのままポートフォリオになります。
40代だからこそ、無理をしないことが大事です。
「1か月で人生を変える」のではなく、「数か月かけて、少しずつ副業の土台を作る」というイメージで十分です。
ChatGPTとCanvaをうまく味方にすれば、今の生活を大きく壊さずに、新しい収入の柱とスキルを育てていくことはじゅうぶん可能です。
ChatGPT×Canvaの副業に興味を持った方は、こちらの記事でさらに詳しく書いています。



